雨漏りといってもいろいろな原因がありますが、
一番多いのは経年劣化という、年数が経過するにつれて紫外線・熱・雨・風などの影響を受けて劣化していく症状です。新築時の防水層は永久的なものではありませんので、経年劣化に応じた補修、改修をしながら建物を守っていかなければいけません。
次に、設計ミスや施工ミスも可能性としてはあります。設計段階で適した防水処理ができていなかったり、施工上のミスなども考えられます。その他、排水溝が詰まったり、配管などの結露から生じる水漏れなど、他の部材が原因で起こる不可抗力な雨漏りもたくさんあります。
さらに近年多い集中豪雨や横殴りの風雨では、設計では考えられない所からの雨水の侵入を引き起こす例もあります。
これらの原因は必ず何らかの症状がありますので、その症状を早期に発見し、適切な対処をすることで、二次災害を防ぎ快適な住環境を継続することができるはずです。
ここでは、雨漏りの原因とされる現象をいくつかご紹介します。
-
コーキング（シーリング）の劣化
コーキングの寿命は約10年です。立地条件にも寄りますが、コーキングの機能が失われると劣化が進み、外壁との間に隙間ができてしまいます。その隙間から雨水が侵入し漏水につながります。
-
サイディングの割れ
外壁に張られているサイディングが劣化するとひび割れやコーキングとの間に隙間が出来ます。特にサッシ廻りや釘の周辺にひび割れが発生します。このような劣化から漏水につながるケースがとても多いです。
-
サイディングのゆがみ、反り
窯業系サイディングはとても動きがある外壁材です。下地施工の不良や古いサイディングはこのような板自身のゆがみや反りが起こることがあります。その隙間から雨水が侵入し漏水につながります。
-
タイルのひび割れ
タイルは安心と思っていませんか！？タイルにも亀裂が入りますし、雨漏りも多く発生します。特に外壁がタイルの場合は劣化の症状が出にくい外壁材なので発見が遅れてしまいます。
-
防水層の劣化
屋上やベランダの屋上防水の劣化は小さな亀裂でも防水層の下に雨水が侵入すれば雨漏りします。部屋の天井にのクロスがめくれたり、シミが出始めたら漏水のサインです。
-
排水口の詰まり
排水口に泥や枯葉などが溜まり、排水できなくなると雨水が溜まりやすく、その雨水が他の隙間から入り漏水につながります。
-
板金屋根の錆び
板金の屋根を塗装せずに放置しておくと錆びが進行し、ひどい場合は穴が開いてしまいます。その穴から雨水が侵入し漏水につながります。
-
瓦のずれや破損
瓦だから大丈夫と思っていませんか？近年の台風や暴風被害で瓦がずれたり、古い瓦が破損し雨漏りが発生した事案が多くなっています。
